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2023/05/25
こんにちは、先月28日のブログで西穂へ行ってきました新人の藏立です。
本日は重太郎新道の雪の具合の偵察へ前穂高岳へ登って来ましたので、その様子をお伝えします。
上高地から岳沢小屋までの雪はほとんど無くなり、日中気温の高い時間であればアイゼン無しでもお越し頂けますが、小屋から上部はまだまだ大雪渓、この段階でどっちへ進めばいいか分からない人はこの先へ進むのはやめておいた方がいいでしょう。
引き続き、重太郎新道はまだ一般向けには通行止めですので、目印などは設置しておりません。
小屋~キャンプ場~重太郎新道の取り付きまでの雪渓を越え、しばらく雪のない登山道を登ると、小屋からも見える最初の梯子です、この辺りまで登ると乗鞍岳の向こうに御嶽山が見えてきます、既に岩だらけかつかなりの急登ですので、一息つけそうな場所があれば振り返ってご覧になってみてはいかがでしょうか。
最初の雪渓が現れました、 12本以上アイゼン・ピッケル必須の急傾斜です、まだ朝方のため雪も固く登りやすいですが、下りではかなりの急斜面を下ることになるので前爪付きの12本爪アイゼンとピッケルは必携です。なお、この雪渓の雪もあと10日もすれば消えそうですので、来週末には「かもしかの立場」のさらに先の「岳沢パノラマ」まで行けるでしょう。
岳沢パノラマを過ぎると核心の雪渓が現れます。こちらはその雪渓を登っているところ、足元です、怖いですね~。ここはまだ当分雪が残りそう+下りでは相当の急斜面ですから、それ相当の覚悟を持って挑んでください。
紀美子平直下まで登って来ました、登り傾斜はありませんが、右も左も落ちたら”おしまい”です…
3度目のアイゼンを装着、気を緩めず慎重に通過しました。
ここもまだまだ雪が残りそうです。
紀美子平~山頂間もところどころ残雪が登山道を覆っていますので、ルート取りを間違えないよう注意が必要となります。
山頂に到着!槍穂高をバックに私渾身のスマイルで一枚、笑顔も今後の課題ですね、。
さて、ルートに関して残雪状況を中心に様子をお伝えして来ましたが、実際は記載してある箇所以外はほとんど雪も無く、7~8割ほどが既に完全な夏道となっている状況ではあります。
ただし!冒頭でも触れましたが、岳沢小屋から上部は出発して早々急な岩場 梯子 鎖場の連続、また前穂山頂に近づくほど、正規ルート上でも砂利や浮石のオンパレード。ご自身の経験値としっかりご相談した上で挑んでみて下さい。
さらに紀美子平から吊尾根~奥穂高岳の間はさらにテクニカルな雪渓のトラバース箇所が連続します。
こちらは岳沢~前穂よりもさらに確実な雪上技術が求められますので、ピッケルとアイゼンと持っているからと安易な気持ちで足を踏み入れないようお願いします。
最後に2枚程、途中で出会ったハクサンイチゲとホシガラスです、写真には収められませんでしたがライチョウが飛ぶ様子も見ることが出来ました、雪が融け、北アルプスの自然も次第に賑やかになりつつあります。
昨日は、中学生の団体がなんと100人ほど小屋まで登って来られました!友達同士で励ましあい、喜びを分かち合う様子は見ていて幸せな気分になりました。ジュースとカップラーメンもたくさん買って頂きありがとうございます!
装いを変えつつある岳沢小屋へ、みなさんも是非お越しください!
また、私新人藏立を今後ともよろしくお願い致します。