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BLOG岳沢小屋のスタッフブログ

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実力以上の無理な登山と熱中症にご注意を

8月1日に北陸地方も梅雨明けとなり、北アルプスエリアにも本格的な夏空がやってきました

昨日・今日は平日にもかかわらず、多くの登山者が訪れています

ただ、暑いです
日差しが強烈です
小屋の中は適温で快適ですが、屋根の上で布団干しをしていると汗が噴き出してきます
登山者の皆さまも熱中症には十分にお気をつけください

さて、先日もお伝えしましたが各地で遭難(?)が多発しているようです。
※地元、信濃毎日新聞の記事から

遭難(?)というのは、いわゆる事故ではなく、疲労で歩けないとか、病気での救助要請や病死が多いからです。
また、「登りたい山と、登れる山」は別と論じられています
最近、岳沢で目立つ事例として
・80代、穂高岳山荘を朝出発し、岳沢到着20時
・70代後半、穂高岳山荘を朝出発し、岳沢到着18時
・穂高岳山荘に居て、明日岳沢に泊まりたいという女性の声があきらかに高齢だったので年齢を聞いたら80歳というので、「穂高岳山荘のスタッフと相談して、行けるかどうか聞いてみて下さい」と言ったら、その方は小屋で「やめた方がいい」と言われたのでしょう、断りの電話をかけてきた
・重太郎新道を下山中の中高年女性があまりにもバテバテだったみたいで、全くの他人がそれを見かねて荷物を持って小屋まで下りてきたのでその荷物を預かっといてくれとか
・上高地から岳沢まで4時間かかった70代、「ここまでそんな時間かかるようじゃ、明日の穂高は厳しいですよ」って言ったら、人には人の登り方がある!!と憤慨されたり…(ちなみに岳沢小屋到着は19時)

新聞沙汰ではありませんが、こういう事例がほぼ毎日あるのが現実。
しかもこの暑さですから、稜線を12時間も歩いていたら疲れてくるのも当たり前、熱中症や脱水症状になっても不思議じゃない状況です。
通常、穂高岳山荘から岳沢小屋までなら4時間から5時間、それをせめて7時間で歩けるくらいの体力がなければ、このコースに挑むには体力不十分と言わざるを得ないかと思います
正直、そんなに無理して辛い思いをすることはないんじゃないの?
自分の体力にあった山を選んで、楽しく登山をしてもらいたいというのが率直な想いです。
奥穂、、前穂、吊尾根、重太郎新道ってのは決して楽な山ではありません、というか、厳しい類いの山です。どうぞ、実力にあった山選びをお願いしたいものです

こちらは小屋の近くの沢筋で見つけたイワツメクサ
通常、イワツメクサは稜線の岩稜帯に咲く花で、岳沢の標高では自生しませんが、稜線方面から崩落してきた土砂に混じって根付いたのでしょう、ところどころで咲いて、目を楽しませてくれています