BLOG岳沢小屋のスタッフブログ

首都圏を中心としたゲリラ雷雨、異例のコースで東北に上陸した台風7号、そして動きの予測をことごとく覆した台風10号、今年の8月は雨が多かった印象がありますが、実際にはどうだったのでしょうか？
ここのところの暇に任せて、データを拾ってみました

こちらは8月一ヶ月間の雨量を今年と平年値と比べたものです
台風10号の直接的大雨となったえびの高原（霧島連山）
台風10号の遠隔豪雨で大雨が続いた相模原市
8月初中旬のゲリラ雷雨が頻発した所沢市
台風7号で大雨となった岩手県久慈市の下戸鎖
北アルプスの麓、安曇野市も8月初中旬はゲリラ雷雨が多かったのでデータ抽出

さすがにどこも例年の2倍から3倍の量となってますね
ニュースなどで印象に残っている地点を抽出しているので数値は顕著ではありますが、やはり今年の8月は雨が多かったようです。

一方で槍穂高連峰を擁する上高地のデータはと言うと…

実は今年の8月、上高地では雨が少なかったのです
8月の初中旬に山麓でゲリラ雷雨が発生していた時も槍穂ではちょびっと雨が降った程度
台風7号・10号の影響も軽微、
実際、上高地で雨らしい雨（1日の降水量が10㎜以上）が降った日は5日間だけ、一日の最大雨量も34㎜くらいのものでした
どちらかと言うと、今年の8月は穏やかな天気だったというのが印象です

一方で登山者の動きはと言うと、どうも今年は動きが鈍かった
山の日の8月11日だけはたいへんな賑わいとなりましたが、その後は「予報がイマイチ」だったためにキャンセルが多く、お盆休みは尻すぼみ…
予約段階では連日満室が続いていた8月初旬～お盆休みも直前になるとキャンセルが続出し、実際に満室となった日はゼロ。
それ以外の期間も「天候が不安定」という予報、そして今回の迷走台風のために8月最後の一週間は「大雨で釜トンネルが通行止めになったのか」というくらい閑散としたものでした

上高地・槍穂高でも年によっては長梅雨が8月まで影響したり、お盆休み明けから長々と秋雨前線が停滞したりと「雨ばっかり」という年もありますが、今年は実際の天気以上に「予報による出控え」が多かったようです

まあ、こんなことをつぶやいても意味がないのですが、こんなことわざわざデータ集めてつぶやくのは岳沢小屋くらいなもんなので、軽く読み流してください

昨日は台風のおかげか、今年一番の夕焼けとなったようです
台風の前後には飛びきりの朝焼けや夕焼けが見られることが多いのですが、その定石は今回も発揮されましたね、願わくは稜線の小屋でこの夕焼けを見たかったものです
また、昨日は上高地からの岳沢トレイルを登っているとあちこちで赤い実が散見されました

そう、もう9月なんですね

「さあ、夏山シーズンの始まりだ！」と意気込んでいた頃から、知らない間に夏が終わってしまった感じがしました

9月は好天予報が続き、たくさんの方々が計画の山に登れるといいですね