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BLOG岳沢小屋のスタッフブログ

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2024年度の営業は終了いたしました。
お越し頂いた皆さま、ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

We are closed for this year. Thank you for your continued support.
We truly appreciate your loyalty, and are looking forward to welcoming you back next year.

テント場案内     連休中、ご利用予定の方へ~

テント場は前穂方面へ小屋から2分ほど登った台地上にあります


岳沢テント場はご存知のように、穂高の険しい山岳地帯に位置し、皆の水やトイレの貴重な補給所として、遭難発生時には最前線の救助基地ともなる役割もあり、登山という楽しみがある限り、この穂高になくてはならない存在です。
穂高に登るすべての人たちへ役立つ施設でありつづけたいと、当時この小屋を再建した穂刈康治会長の熱い思いは今も小屋に息づいております。ゆえにテント場も常に開かれた場所である必要があると考え、予約制にしておりません。(予約制の場所を否定していると後輩に突っ込まれましが、そうゆうことではございません、それぞれ立地や条件が全く違いますので)

しかしながら、近年のキャンプブームにともない、テント泊で穂高に入る登山者の数も増加し、テント場が混みあい、夕方に到着して、「テントが張るスペースがありません、どうしたら良いですか?」といった状況になることが、3連休以上の連休、晴天時に起こるようになってきました。(普段の土日であればそうなることはありませんのでご安心を)

去年まではそういった場合には、登山者の方々の自己責任で、沢の中や小屋周辺の石垣上などに詰めて幕営していただき、翌朝は夜明けとともに撤収していただく。という形で対応していました。
ですが、去年の秋の連休中、ここで地震があり、見上げる沢という沢に岩盤崩落による落石が発生し、轟音とともに土煙がいたるところより上がりました。
テント場前の路肩からは落石が相次ぎ、沢中に幕営していた方たちは大変怖い思いをしました。けが人は出ませんでしたが、テントが落石の直撃で壊れるなど、中に人がいれば大惨事になっていた可能性もあります。その後、沢に幕営していた方たちは小屋周辺に避難していただき、皆でテントを寄せ合い、スペースを作って一夜を過ごしていただきました。

最上部のスペースからは穂高南稜と万年雪の素晴らしい景観が広がります。
朝日を浴びる穂高の情景は眩いばかり

そんなことがあり、今年のテント場の運営をどうしようかと考えていたのですが、春先に自身が落石の直撃を受けたこともあり、沢の中の幕営は危険であるとの思いが強まり、ケガすると本当に本当に大変だということも身に染みて分かったので、今年はそういった状況になった際に、沢の中での幕営は無しにすることにしました。
ともかく安全第一の観点から、
テント場がいっぱいの際は幕営できませんので、上高地まで下りていただくことになりますので、その際はご協力お願いしたします

当然、緊急の場合や体力的に行動ができないという方などは、小屋に空きがあれば泊まっていただきますが、大体ないので、小屋周辺のスペースを分け合って野営していただくことになりますが、何分狭いので、はっきりいって快適ではありませんし、限界もあります。
そこで予約制にすれば、実際に到着して張れないという事態は防げるわけですが、小屋の立地や、会長の思いなども考えるとまだそこまでしなくても良いかなあと思うところもあり、こういった運営にすることといたします。
なので、連休中、遅い時間の到着ですと幕営スペースが無い可能性があります。
登山口にも同じ案内看板がでていますので、もしスペースがあるか不安な方がいましたらお電話いただければ状況をお知らせできますので、お電話ください。

晴れていれば眼下に上高地、焼岳、乗鞍岳の連なりが美しいです。
夕陽の時間帯も西穂稜線へと沈む太陽が前穂、明神岳を赤く照らし、言葉にならない美しさです
雨天時は濁流になりますので、要注意です。
大量の雨が降ると普段の涸れ沢がこのような暴れ竜となります。


満張の状況になることは以前の普通の土日ではまったく無く、快適に過ごせていたのですが、登山の形態も変化し、
以前、4人パーティなら4人テントが1つというのが普通でしたが、今は4人で4張というのが普通というグループも増え、テントスペースの不足が起こりうる状況を後押ししている時代背景もあります。

雨天時は穂高を正面に見て右寄り(写真右側のルンゼ上の地形部分)は小さい流れができるので、左の尾根筋側がおすすめです。
この辺りが平場が一番広いエリア
前穂方面は右に行きますが、ここより上部にも5張ほど張るスペースがあり、先ほどの南稜を眺めるポイントとしておススメです。トイレが遠くなりますので、近い方は尿瓶など(口の広いペットボトルなど)を用意した方が良いでしょう。

数々のバリエーションルートを四方八方に持ちあわせる、穂高の登山者たちのオアシス岳沢小屋は常に、穂高連峰に挑戦する方々の味方です。
その思いを持ち、我々常日頃、 テント場の造成や草刈り、剪定、トイレ掃除、水道管の維持作業、ごみ拾い等に励んでおります。 安全にこのテント場を使っていただきたいゆえのお願いですので、皆様のご協力よろしくお願い申し上げます。  
最後までお読みいただきありがとうございました、写真が青空のもとでなくてすいません、晴天時にまた岳プロ~テント場編~でご紹介いたします。
あとは天気ですね。。。晴れてくれることを願っております。