BLOG南岳小屋のスタッフブログ

連休後半は見事に雨、ガス、雨、濃霧、暴雨、暴風、暴風。
宿泊０人とはならなかったのが救いではありますが、個人だけでなく団体のキャンセルなどもあり、150人分仕込んでいた豚汁は40人分程も残ってしまい、スタッフが毎日食べる事に、、

お味噌汁が飲みたいなと思いつつ、朝昼晩と豚汁を消費する贅沢な日々でした。

お客様も少なく、時間に余裕のある日の仕事と言えば、普段はなかなか手の届かないところの掃除です。
それぞれが気になっていたところをピカピカに磨き上げていきました。

私は今更感もありますが、前々から気になっていた土間テーブルのパーテーション作り。

そして消防訓練も行いました。
消火器の設置場所の確認や、避難経路、通報先の確認。
今回は小雨の中行ったので、濡れた避難梯子がどの程度滑るのかの実験もかねていましたが、思いのほか梯子のグリップ力があり、想像よりも安全に下りることが出来ました。

明日は天気が回復するので、賑やかな小屋になりそう。
そのまま週末も賑わって欲しいものです。

さて、ここでスタッフKさんにブログをバトンタッチ！

悪天時の小屋番の一コマをご紹介いたします。

　

こんにちはスタッフKです。
暴風対策に冬扉を閉め少し薄暗くなった部屋で普段手の届かない掃除をしたりと、こじんまりと過ごしていいます。

お客様がいらっしゃらない時間はストーブをつけずに服（このブログを書いている私の場合はTシャツに長袖、その上にフリースを来てさらにダウンベストとダウンジャケット）を着込んでいます。
雨天時はその位冷えますので防寒装備を十分にお持ちの上でお越しくださいませ。

そんなある日。
一着のツナギがその役目を終え、掃除道具へと生まれ変わる日がきました。

これは昨年の春、右も左もわからない中で仕事道具として支給され私が着ていたツナギです。生まれて初めてツナギを着ることになり戸惑いながら袖を通したことを今でもはっきりと覚えています。
気がつけば酷く汚れほつれており、そんなことにも気付けない程に今日まで山小屋の仕事を夢中でやってきたことを思い知らされたのでした。

山上では食糧、資材、衣類、水、全てのものが貴重品です。何の変哲もない雑巾一枚も、小屋にある全てのものは、非力な人間が時に厳しい環境にさらされるこの地で暮らすために役に立ってくれています。
こんな暴風雨の日こそ自分が小屋に守られていることを強く感じられ、お客様や私たちスタッフを支えてくれる小屋の、傷みや汚れを和らげてあげられたらと思い…。

ツナギの新しい姿を見て、「変わらずに大切に使うので、これからもよろしくお付き合いください」と心の中でそっと呟いたのでした。

太陽の射す日を待つ皆様と同じ思いで、私たちもその日を待ち侘びております。